こんにちは!美容外科看護師のりえです。
看護師って「生涯免許、高給取り」なーんていわてれますが、
大きな総合病院で師長や副師長になったらいったいいくらもらえるんだろう?ムフフ…
って思ったこと、ありますよね?絶対わたしだけじゃないはず…
実際わたしも3年半、総合病院でつらい夜勤に耐えながら「ちょっとくらい大変でも長くいればお給料もきっと上がる…!」ってがんばった時期もありました。
(結局、美容外科に転職しちゃいましたが)
でもなかなか先輩に聞けないじゃない。
センパーイ、お給料いくらもらってるんですかぁ~?(にこ)
とくに師長・副師長クラスになんて、恐れ多すぎてとても聞けないですよね(笑)
聞きたい、けれど気になる看護師の役職手当。そんな疑問がついに!解決する日が来ましたよ!ほめて!
当ブログライターの「Yuki」さんは、とある500床規模ほどの急性期病院で12年勤めていました。
そのうち4年間は副看護師長として勤め、最近退職されたそうです。
本日はその気になる役職手当や副師長業務、退職金はいったいいくらもらえるの?なんてことまで、一挙公開してもらっちゃいますよ~!
看護師のお偉いさんはこんなにもらってるんだ…!
ってビックリしちゃってくださいませ。
気になる看護師のお給料事情って?
こんにちは。ライターの「Yuki」です。
わたしの副師長時代のお給料をお伝えする前に、一般的な看護師のお給料はどのくらいか?ということをデータとしてあげてみますね。
看護師の給料は幅が広いです。
病院か施設か?同じ病院でもその規模や特性、地域によってもお給料は異なるので一概にこれくらいとは言えないのが現実です。
目安として厚生労働省が年代別や職業別、男女別などで細かくお給料事情を調査してくれている「賃金構造基本統計調査」をみてみましょう。
令和3年度版の賃金構造基本統計の結果によると、看護師全体での平均収入は月給32万円ほど。
そんなにもらってないよー!と思うかもしれませんが、これは大規模病院からクリニックまで、そして師長さんから新人までのすべての平均値となります。
では、もう少し詳しく看護師の平均収入をみていきましょう!
あなたの給料は高い?…それとも低い?
大規模病院の場合
働く人が1000人以上いる大規模病院の看護師の平均収入は月給34万円ほど。全体の平均値33万円を上回っています。
20代前半では28万円ほど、20代後半で32万円ほど。経験年数が上がっただけ、お給料がアップしていくところが多いのかもしれません。
男性のピークは60代前半で49万円、女性は50代後半で41万円と男女差がかなり開いています。
中規模病院の場合
100人以上1000人未満の中規模病院では、働く看護師全体での平均収入は月給32万円ほどで平均値をやや下回りました。
20代前半での収入は男性で28万円、20代後半は31万円と伸び率は好調です。
給料のピークは男性で50代後半の38万円、女性は40代後半から50代後半まで横ばいで34万円でやはり差が出ます。
小規模病院の場合
10人以上99人未満の小規模病院だと平均収入は月給30万円ほどで、看護師全体の平均値を下回りました。
年代別で見ると20代前半は男性で24万円で女性が23万円。やはり全体的に安いですね。
男性のピークは50代後半で43万円、女性も上がったり下がったりでピークは僅差で40代後半の32万円。
なんと!男性の場合、ピーク時の月給は中規模病院より小規模病院の方がいいようです。
でもやはり大きい病院が一番稼げることは間違いないみたいですね。
もしも役職手当がついたなら、お給料はどう変わる?
看護師のお給料事情もなんとなく分かったけど、役職手当って一体いくらくらいが平均なんでしょうか?
…お給料同様に役職手当も病院によって様々です。
手当という形でお給料に上乗せされるところもあれば、お給料自体が何%かアップするというところもあるようです。
平均相場は主任や副看護師長で3万から5万円、師長で5万から10万円、看護部長で10万円前後とありますが、ピンキリで主任クラスだと5千円というところも。
…これでは雀の涙ですね。
よく管理職になると残業代をつけられなくなると聞きますが、それも病院によっては主任や副師長までは残業代を付けられるという病院も少なくはないようです。
12年急性期病院に勤めた私の給料はいったいいくら?
さて、それでは実際の話をしていきますね。
わたしは職員数900人程の規模の急性期病院に新卒から入って、8年目で副看護師長となりました。
他の病院でいうところの主任さんみたいな感じです。
わたしが勤めていた病院の場合、副師長になるためには昇任試験という試験に合格しなければなりませんでした。
そのために労働基準法や医療に関する法律についても勉強して、筆記と面接の試験に合格し、その中で更に上司からの推薦があってようやくなれます。
わたしは副師長になるときに「役職手当はつくんですか?」と聞くことが出来ず、給料明細を見ればわかることだし…と、副師長になりたての給料明細は今か今かと待ち遠しく思っていました。
そしてついに給料明細が手元に届き、わくわくしながら開いてみると…
ない!
役職手当の欄は空欄のまま。家に帰って3月の明細と見比べてみても基本給も別に上がってない。
…そうなんです。役職手当はない病院もあるんですよ。
この事実に驚いたのはあなただけではありません。当時の私も相当にびっくりしました。
更に驚愕なのがこのころの私のお給料です。
役職手当が付かないのは基本給がもともといいからではないの?と思われたそこのあなた!
当時20代後半だったわたしのお給料は、手取りで28万円前後でした。
先ほどの中規模病院の20代後半女性の平均月収、覚えてますか?
…30万円程度ですよ?
役職が付いたにも関わらず、平均値より2万円も下回るんです。
念のためにお伝えしておきますが、東京都の病院です。
こんな病院で誰が働きたがるか!!!って思いますよね…
私の病棟3年目のひよっこ時代で手取り23万ちょっとだったんだよ…!副師長ってもっともらえるのかと思ってた。
美容外科7年目で教育係手当付き、夜勤なしで手取り28万だったよ!(美容外科すごい)
一応フォローをしておくと、賞与は他の病院よりよかったです。
なので年収にするとおそらく他の病院と同程度くらいにはなっていたと思いますが、そうは言っても月々のお給料は悲しいものがありますよね…
ちなみに夜勤手当は1回5000~10000円の手当てがつくので、日勤のみだと手取り18~20万程度になることが多いよ。
副師長業務にはどんなものがあるのか
副看護師長になって一番変わったことは、会議が増えたことと師長さんがお休みの時に師長さんの代わりに病棟責任者をやらなければならなくなったことです。
副師長業務その1:会議
一番メインの会議は副師長たちが集まって行う副師長会議です。
月1回行われるこの会議では看護部長、副部長から病院の方針と副師長はどうするべきかなどの伝達があったりします。
そのほか、副師長たちがグループごとに勉強会を開いたり、どこかの病棟で起きた問題について情報共有や解決策を考えたりします。
概ね2時間程度この会議に時間を取られるのですが、そのための業務調整がまた大変です。
副師長業務その2:委員会
私が勤めていた病院では副師長が集まって行う定例会のほかに、副師長各自がいちスタッフがやる委員会やリンクナースとは別に師長さんたちと一緒に行う委員会がありました。
私は教育担当でした。教育と業務が最も大変です。
教育は1年目から5年目までの院内研修を一手に引き受けます。1年目の院内研修担当に当たると一番悲惨です。
毎月のように研修があってその企画書の作成やら研修の準備にもちろん当日の運営もやります。
終わったらアンケートの集計と報告書の作成が漏れなくついてきます。
私は幸いにも4~5年目担当だったのでそこまでたくさん研修はありませんでしたが、それでも忙しかったです。
副師長業務その3:師長代行
しかし、それよりもっと辛いのが師長代行です。
朝はまず、その日に入院してくる予定の入院患者のベッド確保から。病院全体が満床に近くなってくる冬場は争奪戦が激しいのです。
自分の病棟に予定入院が入らないとなると、どこかよその病棟にお願いするか、もしくは自分の病棟に既にいる患者さんを他の病棟にお願いするしかありません。
よその病棟の師長さんは副師長が代行していると優しく協力してくれる師長さんと、副師長が代行だからこそ冷たくしてくる師長さんがいます。
誰に助けを求めれば協力してくれるのか、それは自分の経験と同じ副師長仲間からの情報が物を言います。
朝のベッド調整が終わってもまだまだです。次は看護部長さんへの報告です。
前日から今日にかけて特に問題となるような出来事がなかったか、インシデントに限らず、患者さんとのトラブルやスタッフの事も含め、上に報告した方がいいこと、しなくていいことの線引きがまた難しいのです。
慣れないうちはとにかくなんでもかんでも報告していました。後からなぜ報告しなかったのかと言われるのが一番怖いからです。
インシデントが発生しようものなら速攻で医療安全担当の師長さんと看護部長室に報告です。報告の時にちゃんと答えられるよう、正確な事実確認が必要です。
師長さんが不在の時に限ってトラブルというのは発生するものなんですよ。患者さんとご家族に謝罪し、部長室でも頭を下げ、医療安全担当の師長さんからありがたいご指導を頂き、相当なダメージを食らいます。
その他にも会議の代理出席や伝票処理や患者数の集計など細かい業務もあったりして丸一日頭と気を遣って疲れ果てます。
これで手当てなしですからね。副師長にせっかくなったのに辞めていく人はたくさんいましたよ。
副師長業務大変すぎ!精神的負担がヤバそう…夢が壊れるぅ~
12年務めた病院を退職した時の退職金は?
そんなわたしも副師長になったのに退職した一人です。退職するときに気になるお金事情が退職金ですよね…!
退職金も病院によってそれぞれで勤続年数に応じて額が決まっているところ、功績に比例して金額が上がるところなどルールは様々。
退職金はあるのが当たり前と思われるかもしれませんが、退職金制度は義務ではありません。
福利厚生の一環なので、退職金制度がない病院もあるんですよ。
国立病院の場合、退職金は民間の病院と比較して充実しているようです。
ちなみに国立病院で10年務めた場合の退職金は、だいたい400万円程度と言われています。
12年そこそこの規模の急性期病院で勤めたわたしはいくらだったかといいますと…250万円。
国立は400万円か~。そんなにはもらえなかったとしても10年にプラス2年勤めてるし400万円に近い額はもらえるのかしら。
これもネットで調べて期待に胸を膨らませ、今か今かと待っていたらこれでしたよ。
もしかして分割払いかな?(笑)とかそんなあり得ないことまで考えたくらい、現実を受け止めきれませんでした…
まとめ
気になる役職手当について夢を壊すような事ばかりを書いてしまいましたが、これはあくまで私の場合なのでご安心ください。
もしあなたが今、師長・副師長などの管理職への道をご検討なさっているのであればご自身の病院では、役職手当はあるのかをしっかり確認をしたうえでなることをおすすめします。
転職を検討する際にも、もしその病院でのキャリアアップを望んでいるのでしたら、役職手当はあるのかどうかは就職前に調べておく必要があります。
しかし、役職手当ばかりを気にしてはいけません。
手当があっても基本給が安いとか福利厚生とかがあまりないようでは困りますし、大事なのはそのバランスですよね。
給料、ボーナス、手当や退職金などの福利厚生などの情報をしっかり見比べて働く病院を選んだ方があとで絶対、後悔しないはずです。
賢く職場を選んで、看護師を続けながら楽しくゆとりのある人生にしていきましょう。