看護師1年目ですが職場環境が悪く、やめたいです。でも、お礼奉公中だからやめられないですよね…
「学費を工面できない…」
そんなときに役に立つ、学費を出してくれる代わりに「ある一定期間はうちの病院で働いてくださいね」というお礼奉公のシステム。
勉強するためのお金を支援してもらい、就職先まで決まっている…
なんてとてもいいシステムのような気もしますが、働く場所を自分で選べないため、いざ働いてみて、こんなはずじゃなかった…と困ってしまう新人看護師も多いようです。
でも、実はお礼奉公中でも転職することはできるんですよ!
もちろん、続けられるのであれば、3年間は同じ職場で経験を積んだほうがいい!と言うのは言うまでもありません。
とはいっても、本当に辛くて仕方がないのであれば、お礼奉公中でも今の職場をやめることはできます。
絶対に辞めることができないんだ…
と心身の不調を訴えてまで、がんばる必要はありません。
この記事では、お礼奉公があるから辞められない…と悩んでいるあなたにむけて、お礼奉公から逃れる方法についてご紹介していきます。
心身ともにダメになってしまう前に、選択肢の一つとして心に留めておいてくださいね。
看護学生の強い味方!「奨学金」
看護学校に通うには、当然ながらお金が掛かります。
とくに医療系の教材は値段が高く、教科書代だけでも何十万とかかります。
授業料も国公立・私立か?大学・専門学校か?などによって幅がありますが、150万円〜500万円以上するところまで様々です。
看護学生は課題や実習に追われ、とにかく学業が忙しく、バイトとの掛け持ちは難しい…
でも、せっかく看護師になりたいという想いがあるのに、お金の問題であきらめなくてはいけないなんてもったいないですよね。
そんな人たちのためにあるのが、奨学金です。
普通の奨学金は借金をして、社会人になってから返していくというものですが、看護師の場合、その奨学金を返さなくてもいいというシステムがあります。
それがお礼奉公のシステムなんですね。
お金の心配をすることなく勉強に集中でき、そのお金を看護師になってから返さなくてもいいなんてステキなシステムですが、そのための条件として、一定期間(概ね3年程度)指定された病院で勤務することが求められるというわけです。
でも、勉強をしている間や働いているうちに、決められた就職先とは違うところで働きたくなるなんてこともあるんです…
新人看護師がお礼奉公中に辞めたくなったら?
お礼奉公中であっても、違う分野に興味が出た、人間関係がうまくいかない、遠方に住む人と結婚が決まった…など様々な理由で退職したくなることってありますよね。
もし、お礼奉公の期間中に退職をした場合は、一括返済を求められることが多いです。
でも、いくら看護師の給料がいいといっても、まだ新人や2年目程度の看護師ではそこまで高いお給料はもらえないし、一括で100万円なんて払えない…という人も多いのが現状です。
なので、お礼奉公中はぐっと耐えて、勤めあげるという人も多いです。
ただし、このお礼奉公のシステムは労働基準法に違反するという解釈もあります。
お礼奉公と労働基準法
労働基準法16条では、賠償予定の禁止が定められています。
これは労働契約を果たさない場合、損害賠償を予定した契約を禁止するということです。
これによると「病院側が学費を肩代わりする代わりに、約束の期間働いてもらう」というところまではOKですが、もしもその期間内に退職し(契約の不履行)、損害賠償のために学費を一括で払わせるのは法律に違反するという解釈になります。
このお礼奉公をめぐるトラブルは各地で起こっており、裁判にもなっています。
昨年9月にも広島県で40代の看護師に対し、お礼奉公中に退職したとして253万円の一括返還を求めていた裁判で、病院側の訴えが棄却されたという判例がありました。
(この判例でも労働基準法の16条に違反するという判断でした。)
それならお礼奉公中に辞めても、学費を払わなくていいのか?というと、そう安易に考えてはいけません。
あくまで学費を貸し付ける「金銭貸借」という形をとり「本来返済の義務があるが、一定期間うちの病院で働いてくれたら返済の義務を免除する」という場合は、損害予定の禁止には当たらなくなります。
この場合は約束通り、借りたお金を返すということで支払わなければなりません。
つまり、お金を借りたのか?貰ったのか?によって、同じようなシステムでも法律上の意味合いが変わるのです。
お礼奉公中に一括返済せずに辞める方法はあるの?
お礼奉公中だけれど辞めたい。だけど何百万というお金は払えない…
実は、そういう場合でも辞めることは可能です。
ただし、辞めるといっても転職なら可能となります。
ありがたいことに、病院によってはそういった奨学金を肩代わりしてくれるところがあるんです!
しかし普通に探していても、なかなかそういった病院は見つかりません。
奨学金を出してでも自分の病院で働いてほしいと思っている病院があるわけですから、それを引き抜くような宣伝は大々的には出来ません。
なので病院に直接問い合わせて、そういった制度があるか確認したり、転職サイトに登録し、コンサルタントの方からそういった情報をもらわないと得られない情報なんですね。
もし、あなたが転職したい病院の目星がある程度ついているのなら、直接病院に問い合わせてもいいかもしれません。
まだ当てがなく、奨学金の肩代わりをしてくれる病院を探したいということであれば、手っ取り早く転職サイトに登録して、コンサルタントさんに相談することをおすすめします。
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お礼奉公中の新人看護師でも、転職は可能
看護師の免許は一生モノですし、免許1つでいろいろな働き方が出来ます。
そして看護師の最初の3年間は、とても大切な時期でもあります。
その大切な3年間を、自分が成長できる環境で過ごすことができれば、その後の看護師人生もとても充実していくことでしょう。
もし、あなたが今の職場が合わない、心身の不調をきたすほどにツライという場合は、お礼奉公中だからとあきらめるのではなく、自分にとって大切な基礎を積み上げる3年間をこの職場で過ごしていいのかをよく考えてみてください。
もちろん、理由なく辞めてしまうのは考えものですが、何よりも大切なのはあなた自身の命です。
この記事が、あなたの選択肢の一つとしてお役に立てればうれしいです。
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