病院で働く看護師である以上、避けては通れない夜勤。
新人看護師のみなさんはもちろん、経験がある看護師だって夜勤は大変です。
スタッフは少ない、周りは暗い、夜は長い‥不安でいっぱいですよね。
そんな夜勤が不安という新人看護師のあなたにおすすめしたい、夜勤の上手な働き方について今日はお話していきますね。
看護師の夜勤は何が大変なの?
夜勤の大変さは色々ありますが、その中でも最も大変なポイントをまずは挙げていきますね。
そこを攻略すれば、あなたも夜勤を上手にこなせるようになっていきますよ!
看護師の夜勤って本当に辛い。その理由と今すぐできる対策とは?
とにかく、人手が足りない!
まずは、人員の少なさ。夜勤が大変な一番の理由は、これだと思います。
人員は日中の半分以下どころか、1/3程度。
病院の特色により異なりますが、どこの病棟も日中の人員よりはずっと少ない人員でこなさなければいけません。
夜中は患者さんも寝ているとはいえ、痛みのコントロールやトイレの介助、点滴の交換など、やることはたくさんあります。
それを少ない人員で対応していかなくてはならないわけですから、日中以上に効率とスピード感が求められます。
労働時間が長い!
2交替の病院の場合、日勤は8時間なのに対し、夜勤は16時間くらい働きます。
2日分をまとめて働くという感じですよね。
間で仮眠休憩があると言っても、実際には2時間きっちり休憩取るのは、ほとんど無理です。
新人さんにとっては、ほぼ一晩中起きている状態になること自体、大変でしょうし、おまけに10時間以上ずっと緊張状態にさらされているわけです。
それを考えただけでも、夜勤って大変ですよね。
転倒などの事故が起こりやすい!
夜中は周りが暗いし、患者さん自身も寝ぼけていたりして、トイレに行こうとして転んでしまう…なんてこともよくあります。
昼夜逆転してしまっている高齢の認知症患者さんが、夜中に元気になってベッドから落ちてしまったり。
そういった危険をいかに察知し、先回りして回避行動をとるかというのも、夜勤では大事なんです。
でも新人の頃はその予測が難しいんですよね…
自分の目の前のことで精いっぱいで、そこまで考えられないというのが現実です。
新人看護師が陥りやすい失敗って何?
そんな大変な夜勤で、新人看護師がやってしまいがちな失敗というのがあります。
そんな新人あるあるをご紹介していきましょう。
ペース配分がわからない
まずは検温にかかる時間が長すぎることで、新人さんは先輩看護師をイラつかせがち(笑)
どうしても不安だし、きっちり観察しなくては!と丁寧に観察をしていたり、話の長い患者さんの話をうまく切り上げられず、いつまでも話を聞いてしまっていたり。
原因は様々です。
でもだいたい夕方の検温に出発して、半分も見ないうちに夕飯の配膳時間になっちゃった…なんてよくあることです。
点滴の交換も、薬剤の混注やルートをつなげるのに、どれだけ時間が掛かるか分からず、準備だけで交換の時間を過ぎてしまったり、いざ交換に行ったら点滴が漏れていて、遅くなってしまったり。
そして、先輩になんでもっと早く報告しないのと怒られる。
…ありがちなパターンですよね。
そのほかにも、明け方近くになって朝のラウンドの準備が出来てなくて慌てる、記録を書く時間を見つけられなくて結局残業になる…
など夜勤全体のペース配分が上手くいかず、すべてが効率よく運べないという悩みを抱えている新人看護師さんは多いです。
一緒に夜勤をしているスタッフと連携がとれない
新人時代は、スタッフ間での連携のとり方が分からないというのもありますよね。
自分の担当している患者さんの点滴が入らない。
でも、先輩は忙しそうに動き回っていて、いつ声をかけたらいいのか分からない。
そして時間だけが過ぎていき、ようやく声をかけたら遅いと怒られた、とか。
日勤でもそういうことはあると思いますが、夜勤だと人数が限られているため、日勤以上にお互いの助け合いが重要になってきます。
時には先輩の方でも、新人の手助けを必要としていることもあります。
そういう時にどこにいるのかすらも分からないと、連携が取れてない!と怒られることになるんですよね。
こういった連携が新人さんたちはタイムリーに出来ず、悩んでしまいがちです。
優先順位がつけられない
夜勤では日勤に比べて受け持ち患者さんの人数が、大幅に増えます。
それだけの人数の患者さんを把握して、一人ひとりに必要なことをしていかなければならないとなると、優先順位ってすごく大事ですよね。
でも、わかっていてもその優先順位がなかなか付けられないというのが、新人看護師さんによくある悩み。
特に新人の頃は仕事が大幅に遅れてしまい、どれも大事過ぎてどれを一番先にやるべきなのか判断がつかないという事態に陥りがちです。
こうなってくるともう軽くパニックですよね。
あと3時間くらい夜をくれ!とか、意味わからないこと考えちゃったり(笑)
結局、先輩に手伝ってもらって、何でもっと早く言わないのって怒られるお決まりのパターンです。
新人看護師でも上手に夜勤をするにはどうしたらいい?
それでは、新人看護師でも上手に夜勤をやっていくためにはどうしたらいいのか?
カギは情報の整理と時間の管理です。
この二つをポイントに、夜勤を上手に回るコツをご紹介しましょう。
情報収集と自分のメモ板を工夫すべし!
新人看護師さんは大抵、情報をとりすぎます。
カルテに書いてあることすべてが重要かつ、必要な情報であるとは限りません。
要はその日の夜勤を乗り切るために、必要な情報こそが大事なのです。
よく小さな字で既往歴を全部自分のメモ板に書き写している人がいますが、それって果たして必要な情報でしょうか。
例えば、糖尿病があって寝る前にインスリンを打つ人だとしたら、インスリンの情報を書いておけば、糖尿病であることはわざわざ書かなくてもいいわけです。
細かい字でたくさん書いてあったら、パッと見たときに何が重要な情報なのか、一目では分からなくなってしまいます。
そうすると、大事な情報を見落としてしまうということにもつながります。
夜勤中は時間に追われていて、心の余裕もないことが多いですから、如何に分かりやすく自分にメモを残すかというのはとても大事です。
そのためには、大事なことは赤で書く、特別枠を作って書く、付箋を使うなど、いろんな工夫があると思います。
諸先輩方も色々な自分なりの工夫で、情報収集をしているので、たくさんの先輩のメモ板を見せてもらうと良いと思います。
色々な方法を試して、自分に合った方法を編み出してみてくださいね。
常に時間をチェックし、タイマーを活用すべし!
新人のうちは自分がこの作業に一体どれくらい時間が掛かるものなのかが、まず把握できていないものです。
なので常に時間を確認し、どれくらい時間が掛かっているのかを意識することは大切です。
それがわかってくれば自ずと逆算して、準備し始める時間など、仕事の順番を組み立てられるようになってきます。
また、区切りのよい時間で自分のメモ板を確認して、今の時間に必ずやらなくてはならないことは何かを確認することも重要です。
そういった習慣をつけることが必要ですが、それでも時間でやることが抜けてしまうようであれば、タイマーを活用することもいいと思います。
時間に追われる夜勤の中で、気がついたらこんな時間でしたということを少しでも減らせるように、対策を考えてみましょう。
自分の居場所は逐一先輩に報告すべし!
情報の整理と時間の管理が重要ですが、それに加えて自分の居場所を先輩に伝えておく。
これが出来るだけで、先輩からはチームプレイが出来る人と認めてもらえます!
一緒に夜勤をする先輩からすれば、今新人さんがどこで何をしているのかだけでも分かればフォローもしやすく、何か伝えたい時に探さなくていいのですごく助かります。
とにかく声をかけるということで話をするきっかけになるので、一緒に夜勤をしている一体感が生まれます。
○○さんの体位変換に行ってきます。
それなら私も一緒に行くから次△△さんの体位変換も手伝ってもらえる?
こんなふうに声掛けを意識することで、大変な仕事を一緒にこなしていくようになれるんです。
本当はそういうのって先輩とか後輩とか関係なく声を掛け合えばいいものなんですが、先輩であってもそれが出来ない人もいます。
でもあなたからそれを行えば、良い習慣としてみんなに伝播していくかもしれませんよ。
新人看護師が夜勤で悩むのはあるある!
新人看護師であればだれもが一度は夜勤について悩むことってあると思います。
私もたくさん悩んできました。
どうやったら先輩みたいに効率よくラウンドできるようになるんだろうとか、どうやったら大事な仕事を忘れずに、きっちりできるようになるんだろうとか。
最初はみんなうまくできなくて当たり前なので、色々試行錯誤しながらやっていきましょう。
そして、夜勤は何があるか分かりません。
すごく落ち着いた夜勤だと思っても急変が起きたりしたら、一瞬で予定が狂ってしまいます。
なので、出来ることは早め早めにやっておくように心がけた方がいいと思います。
患者さんからみたら、新人さんでも立派な看護師さんです。
あなたが担当なら今夜は安心ねと言ってもらえるような看護師になれるよう、がんばりましょう!
夜勤がどうしても合わない、つらいというあなたは、看護師の資格で働ける、違う選択肢を選んでみるのもいいかもしれません。
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